「ミサを祝う」(国井健宏神父著)

オリエンス宗教研究所発行

      2009年5月に出版されたこの書物を一気に読み終えて、私が始めて 「ローマ・ミサ典礼書の総則」 を学び始めた、あのときのワクワク感がよみがえって来ました。 思えばそれは 1980年代の初めのことでした。

      この書物は “福音宣教誌” に長く連載されていたものを、一冊にまとめたので、決して新しい内容ではないのですが、全体が非常に良くまとまっていて、今のカトリック信者がもう一度ローマ典礼について復習するのに、大いに有益であると強く感じました(暫定版総則 397 参照)

      すでに1986年12月から1988年5月まで、当時の “ことばとしるし誌” に連載された土屋吉正神父のミサ解説が、 「ミサがわかる」 という単行本になって愛読され、同じ頃に翻訳出版された 「ミサ きのう きょう」(ピエール・ジュネル) と共に、我が国における典礼刷新に大いに貢献したのは、既に一昔前のことになりました。
      その後小教区の現場では、徐々に典礼のマンネリ化が進んで、これらの書物も多くの信者に忘れられてしまったように思われるとき、再びかつての典礼刷新の情熱を呼び覚ます役割を、この 「ミサを祝う」 が果たしてくれることを願わずにはいられません。

      そもそも、ローマ典礼に私の目を開いてくれたきっかけが、 “礼拝と音楽誌” に国井健宏神父が寄稿された 1976年の 「典礼刷新十年の歩み」 と、1978年の 「共同体の祈り - カトリック教会のミサ -」 という小論でした。 やがてそこで知った 「ローマ・ミサ典礼書の総則」(1980年版) を手に入れ、なによりも先ず “長江恵神父の序文” と、 “パウロ六世教皇の使徒座憲章” から受けた強烈な印象が、その後の私の歩みを決定づけたと言っても過言ではありません。

      カトリック教会の主日のミサが、キリストの行為であると同時に、キリストの祭壇を囲む共同体の行為として、私たち信者の生活全体の中心となるように(総則1)、これからも正しく刷新されていくことを、心から願っています。


目次へ =>